寝屋川社協のつぶやき

寝屋川市社会福祉協議会・ボランティアセンターのつぶやきを書いています。

福祉教育支援説明会

新崎先生によるミニ講演

今日は、福祉教育支援説明会を行いました。4年前から開催しています。市内の小中学校などからの児童・生徒に対する福祉体験学習の依頼を一定のルールの中で調整できるようにするために開催しています。
社協は、学校からの依頼に基づいて、福祉教育を支援協力していただいているボランティアグループ、校区福祉委員会、当事者の方々へ調整依頼を行っています。総合的な学習の時間導入後、学校からの依頼は増え、その中で急な依頼も多くあり、ボランティア、福祉委員会から「事前に言ってくれれば、協力できたのに、時期が重なり過ぎて、協力が難しい」との声をきっかけに、教育委員会を通じて、計画的な取組みができるようにするために、支援説明会を開催することになりました。また、昨年からはボランティアの方々にも出席していただき、調整の流れも一緒に理解していただいています。

今回、寝屋川社協では、事業計画において、重点項目として、地域と学校が連携した福祉教育のプログラムについて整理、研究を行うことになっています。それらの関係もある中で、今回の福祉教育支援説明会では、計画的な調整手続きの説明の後、大阪教育大学准教授の新崎国広さんにミニ講演として、「学校における福祉教育の意義と支援者の役割」というテーマでお話をお願いしました。
先生からの話の中では・・・・・
・福祉体験学習はあくまでも一つの手段である(福祉体験学習=福祉教育ではない)
・体験学習では、高齢者、障害者の理解はできるが、生活理解や共に生きるというところまでには行き着きにくい。
・体験学習は技術習得の学習ではない
・福祉体験は喪失体験、つらいことばかりにならないような工夫があいる。
・体験で終わりではいけない。
・事前学習(導入部分)と事後学習(学習の発展)が重要
・すべて、学校で行うことはできない。
というメッセージを伝えていただきながら、福祉体験の位置づけの話をしていただきました。
また、寝屋川で行われている小中一貫教育で、小学校から中学校までの9年間で福祉教育を通じて、共に生きる力(生成の教育)や福祉=幸せを理解していただきながら、命の大切さなどをしっかりと受け止めることができるような取組みのヒントになるような話も紹介していただきました。
また、いじめ、不登校など子ども達を取り巻く状況にも触れ、それらを考えるきっかけになることも福祉教育にもそのエッセンスは含まれる。福祉体験学習もそれを考えるきっかけとしての意味合いは大きい。目的をはっきりすることが大切である。また、福祉教育の取組みでは、先生もボランティアと同じように支援者である。子ども達を応援するサポーターであり、子どもたちを一緒に考えていく存在である。「めだかの学校」であってほしい。と話していただきました。福祉教育はひとつの独立したものでなく、人権教育、平和教育にもつながり、また、国語や社会の時間でもつながりをもって取り組みことができるものである。とも伝えていました。
また、事前学習、導入学習でも使える、楽しみながら「ふくし」を感じることができる、ワーク(後だしジャンケン、色のワーク、世界にひとつだけの花の歌詞から感じる福祉のワーク)も実際に参加された方と一緒に行いながら、意義、役割を伝えていただきました。
参加された方々からは・・・・・
後だしジャンケンを早速、クラスで行いたい。(先生)
支援者として、伝えたいことを見直したい。(ボランティア)
新崎先生のファンになりました(ボランティア・当事者)
事前学習の大切さを改めて確認できた(先生)
地域との連携を深めていきたい(先生)
福祉=幸せ(先生)
喪失体験だけでなく、高齢者や障害者の気持ちの豊かさも触れることができる取組みをしたい(先生)
など、多くの言葉をいただきました。
今年度は、今まで行ってきた取組みを整理し、関連性を持たせた形で、新崎先生の協力を得ながら「寝屋川における福祉教育の実践・学校と地域が連携することの有効性」をしっかりと抑えていきたいと思いました。
参加していただきました、教職員、ボランティアの皆様に感謝します。そしてよろしくお願いします。
(職員T)