23日雨の中、聖母女学院中学校3年生を対象に福祉学習の2回目を行いました。
11月7日に1回目を実施して、少し間があきましたが、学校の方で、クラス単位でふりかえりシートを使った話し合いなどを行っていたりと、工夫していました。
2回目は、車イスを利用して生活している人の話を聴き実際に車イスの操作体験を行いました。
はじめに、私から学習の流れや、ねらい、心構えの話をし、前回のふりかえりをして、学習の継続性を意識してもらう話をしました。
車イスで生活している方の話は、大阪市大正区にある障害者自立生活センタースクラム 代表 姜 博久(カン パック)さんからしていただきました。(社協から紹介者を通じて依頼させていただきました。)
話の中では、姜さん自身の体験談などを通じた話をしていただきました。
印象に残った内容
「公共施設、住宅のバリアフリーが進む中で・・・・駅にエレベーターが無かった頃は、駅員の方が駅利用者に声をかけてみんなで協力して階段を上がったり、下がったりしていた。バリアフリーが進み、エレベーターが設置されると、私たちはエレベーターを利用する。その一方で、駅員さんが車イスの介助方法を知らなかったり、市民との協力も無くなったという側面。また、エレベーターが駅の端にあったりして、移動距離が長かったり、分かりにくい所にあったりと、気になることも多い。これは、設備のバリアフリーだけが進み、人・心のバリアフリーまでいたっていないのかもしれない。車イス利用者にとって便利なものが他の障害をもった人には不便になるものもある。歩道と車道の境目=車イスの人には段差なしがいい。視覚障害の方には、適度の段差があった方が、違いがわかる。それはそれぞれの立場の主張を理解し、合意点を見出す必要もある。福祉とは権利」などなど
生徒のみんなに、相手の気持ちになって、考え、できることをしてほしい。とメッセージを贈っていただきました。
その後は、疑似体験インストラクターボランティアグループ「うらしまさん」から車イスの操作説明と注意点の話をしていただき、校舎内を使って操作体験をしました。
先生と事前の打ち合わせで日常生活につながる視点を持ってもらうことを意識して、自動販売機を使っての視点など考える場面を作って体験をしてもらいました。
最後には、話を聴いて、体験を通じて、姜さんへの質問時間をとりました。
質問では、自動販売機で購入した商品のボタンが届かない場合にはどうするのか?また、バリアフリー化しているものはあるのか?という質問や車イスの価格や町で出会った時にしてほしいこと。危険と感じた経験などについて質問があり、姜さんから丁寧に答えていただきました。
次回は、車イスを使って学校周辺特に通学路付近のまちの様子を調べる学習をします。
(職員T)